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米価格の高騰はこの秋も続いている。背景には需要に対する収量不足があるが、いま稲作農家の間では、生産手法の改良も進められている。「再生二期作」で増産した米を安く提供しようとする農家。作業量を減らし稲作を継続できるよう、田植えが不要な「乾田直播」に取り組む人たち。猛暑でも耐えうる品種を栽培する人もいる。それらはどんな手法で、米作りにどんなメリットがあるのか。米を安定的に生産しようと取り組んでいる農家や研究者を取材した。(文・写真:科学ライター・荒舩良孝/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
「再生二期作」で手間をかけずに6500キロ増産
北関東自動車道・水戸南インターチェンジに近い交通量の多い道路。その脇に、黄金色の稲で埋めつくされた一角がある。30アールほどの田にコンバイン(収穫、脱穀、選別をする農業機械)が入り、刈り取りを始めた。 稲の収穫は通常、地面から5〜10センチほどの部分で刈り取る。だが、このコンバインは地面から30〜40センチと高い位置で刈り取っていた。なぜ切り株を高く残しているのか。 コンバインを運転していた農家の照沼洋平さん(45)が言う。 「このまま、この田に窒素肥料をまき、もう一度、水を入れます。すると、新たな芽が伸びて、もう一度米を収穫できます」
一つの苗から2回の刈り入れを行う「再生二期作」と呼ばれる農法だ。 通常の二期作は、一度目の刈り取ったあと、土を掘り起こし、水を張り、土を細かく砕き、新しい苗を植える。その苗が育ったところで二度目の刈り取りをする、という流れだ。 イネは多年生の植物で、刈り取った後の切り株をそのまま残しておけば、新しい芽が出て成長する。再生二期作は一度目の収穫で終わらせず、一度目の切り株から「再生」してきた芽を成長させ、二度目の収穫をするというものだ。 「いま全国各地で行われていますが、水戸でもやってみたらできた。まだテスト段階で、試行錯誤しながら取り組んでいます」 再生二期作では、特別な作業はあまりない。田植え、肥料やり、水管理などは、通常の一期作と同じ。刈り入れだけ、コンバインで刈る高さを上げるなどしておけばいい。二期作目は追肥をするくらいで、あとは2回目の穂が実るのを待つだけだ。
今年は除草剤をまくタイミングを少しずらしたところ、雑草が生えずにイネがしっかり育つことがわかった。3年間の取り組みでノウハウが少しずつ積み上がっている。前組合長の原泰治さんも乾田直播に可能性を感じている。 「乾田直播で負担のかからない栽培ができれば、若い人たちも挑戦しやすくなる。種もみや除草剤をドローンでまく人も出てきたので、すごい時代になったと感じています」 若い世代で取り組みだした一人が猪野竣汰さん(25)だ。猪野さんは高校卒業後に就農し、麦、米、大豆、牧草などを育てている。南玉の人たちに教えてもらい、これまで牧草や大豆をつくっていた農地で乾田直播を試してみた。 「除草の適期さえ見逃さなければ、省力化になりますし、将来性があると思います。収量がどのくらいになるか気になりますが、来年も継続しようと思います」 近年、農地に水を張らずに水の散布のみで育てる節水型乾田直播に挑戦する農家も出てきた。一層の省力化が期待される。
高温に耐えうる品種の開発も
近年、日本の農業が直面しているのが夏場の高温だ。2025年夏の全国平均気温は平年より2.36度も高く、2023年、2024年に続き、3年連続で史上最も暑い夏となった。 農林水産省のレポートでは、2023年は暑さで白濁した白未熟粒が全国の作付面積の5割ほど、2024年も3〜4割で発生。白未熟粒は取り除かれることもあり、米不足の一因となった。
こうした品質低下や収量の減少を防ぐために、各地で高温に強い品種が開発されている。その一つが埼玉県の「えみほころ」だ。「えみほころ」は、2022年に品種登録の出願がされ、現在、埼玉県内で100ヘクタールほど栽培されている。 埼玉県農業技術研究センターの内藤健二担当部長は、この新品種についてこう語る。 「『えみほころ』は、高温に耐えられるだけでなく、出穂期(しゅっすいき)と成熟期が既存の品種とずれるので、複数の品種を併用することで収穫などの作業を分散させることができます」 「えみほころ」を普及させるために、同センターでは、品質や収量を向上させる栽培方法の研究に取り組んでいる。 温暖化がさらに進行すると、イネの栽培適地そのものが変わってしまう可能性もある。 前出の水戸市の農家、照沼さんは、沖縄県・石垣島でも稲作を行っている。沖縄地方は南に位置するが、海風が吹くため、猛暑日(35度以上)は少ない。そこで、イネが生育しやすくなっている。照沼さんも栽培品種や農薬などを工夫して、収量を増やしている。
その直播栽培が近年、再び注目されている。1996年には全国で7329ヘクタールだった栽培面積が、2023年には3万8638ヘクタールにまで広がった。とくに、手間をかけずにイネを育てられる乾田直播を積極的に実践する農家が現れている。
乾田直播は作業時間が6〜7割削減
関東平野の北西部に位置する群馬県玉村町。耕地面積の70%ほどを水田が占めている地域だ。この町で農業に従事する原住夫さん(58)、原泰治さん(70)、町田睦美さん(54)を中心とする農事組合法人南玉(なんぎょく)は、乾田直播でのイネの栽培に挑戦している。 南玉では、22ヘクタールの田のうち、4割弱にあたる8.5ヘクタールで乾田直播を実施している。今のところ、乾田直播で育てた米の収量は田植えをしたものに比べて8割ほどだという。だが、それ以上にメリットがあると町田さんは言う。 「乾田直播は、水田の田植えよりも作業時間が6〜7割は減ります」 田植えにはたくさんの労力がかかる。苗を植える前に、田に水を入れ、代かきをする必要がある。植える苗の管理もある。乾田直播では、それら一切の手間を省ける。 また、田植えは2、3人がかりの作業となる。田植え機を操作する人だけでなく、あぜに待機して、苗を補充する補助員が必要だからだ。対して、乾田直播はトラクターを使い、たった1人で作業できる。 最近の乾田直播では、まいた種もみがしっかりと成長する工夫もされている。南玉では、種もみに「菌根菌(きんこんきん)」の一種をまぶしてから、田にまく。菌根菌は植物と共生する菌類の仲間で、イネの根に着生して土の中に菌糸を伸ばし、イネが養分を吸収するのを助ける。
また、ビール酵母から種もみの発芽を促す物質が発見されていて、その物質を使って乾田直播に取り組む農家もある。 町田さんたちが乾田直播に取り組むようになったのは危機感からだという。 「うちは10人の組合員のうち80代が3人います。最年少が私なので、このままでは田植えができなくなるのは目に見えていました」 収穫した米の味は、普通の水田で育てた米と変わらないという。しかも、普通の稲作よりも水を使わないために、水はけがよく、米づくりに適していない農地でも可能だ。組合長の原住夫さんは乾田直播活用のメリットはまだあると語る。 「田植えを併用することで、作業のタイミングをずらせることも、大きな魅力です」 麦と米の二毛作を行っている南玉では、毎年、麦の刈り入れが終わった直後、6月中旬から乾田直播ができる。同時に、田植え用の苗の準備も進め、6月下旬に田植えを実施する。つまり、乾田直播と田植えの作業時期がずれることで負担を軽減できる。 いいことずくめに思える乾田直播だが、課題もある。一番の問題は雑草だ。南玉では、乾田直播に取り組み始めた2023年は、1.5ヘクタールの田のうち、半分ほどで雑草が茂ってしまい、米が実らなかった。2024年は雑草が生えてきたら除草剤をまくことで、収量を増やした。
照沼さんは、17ヘクタールの田のうち、5ヘクタールほどを再生二期作に充てている。一期作分の収穫量は10アールあたり約600キロ。対して、二期作目は約130キロだ。一期作目と比べて5分の1強と少なめの出来だという。 それでもほとんど手間をかけずに6500キロほどの米が増産できるのは、農家にとって大きなことだ。当面は、二期作目の収穫量を10アールあたり250〜300キロにすることを目標に続けてると照沼さんは言う。 「再生二期作で増えた分は、安い値段で売ることができる。いま、米の価格高騰で安い米が手に入りにくいですよね。私としては再生二期作でできた米は、母子家庭や貧困家庭に向けて安く提供できるようにしたいです」
田植えではなく「乾田直播」で米を栽培
日本の主食用米の需要量は長年減少し続けていたが、ここ数年、政府が算出する需要見通しよりも実際の需要量が上回っていた。そのギャップは2023〜2024年が23万トン、2024〜2025年が37万トン。ギャップが品薄感を生み出し、小売価格の高騰を招いた。 今年は全国の米農家が主食用米の作付け面積を増やし、収穫量は約748万トンの見込みと、大幅に増えた。 だが、農業は、高齢化、担い手不足、地球温暖化など、さまざまな課題に直面している。この状態が続けば、将来、米の生産能力は減少する。 このような現状を打破しようと、農家はさまざまな工夫、農法にチャレンジしている。 再生二期作もその一つだ。再生二期作は日本でも1960年代から研究されてきたが、生産調整政策や米の消費量減少などにより、関心が薄れていた。だが、近年、地球温暖化や主食用米価格の上昇によって、再び注目されるようになった。 二期作は温暖な地域でしかできない。そのため北限は福島県南部あたりとされており、再生二期作ができるのもそのあたりまでになるとされる。ただ、通常の二期作よりも手間がかからないため、今後広がる可能性は高い。 そして、昨今もう一つ注目されている新しい農法が「乾田直播(かんでんちょくは)」という栽培法だ。 稲作の主流は12〜15センチまで育った苗を水が張られた田に植える移植栽培だ。それに対して、直播栽培は、種もみを直接田にまく。田に水を張った状態で種もみをまく湛水(たんすい)直播、水を入れない乾いた田にまく乾田直播の二通りがある。乾田直播は、苗が育った後に水を入れる栽培法がよく知られている。 直播栽培は1950年代から1970年代にかけての高度経済成長期に注目され、1974年には水稲の作付面積の約2%にあたる5万5300ヘクタールまで普及した。だが、その後、田植え機や育苗技術が発展すると減っていった。
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